人気ブログランキング | 話題のタグを見る
手前味噌ですが…その1:プーランク無事終了
プーランクのスタバト・マーテル、昨日何とか無事に終了しました。
一緒のステージに乗られた方、客席でお聴きいただいたお客様、本当にお疲れ様でした&ありがとうございました。
忌憚なきご意見ご感想を聴かせていただけると嬉しいです。


学生時代は(あくまでもピアノの鍵盤の幅のゆるーい精度で)各パート音を取れててぶつければこんな響きが鳴るんだー位の認識しかなかったプーランクさんでしたが、
#いや、本当に当時ご一緒した方々には申し訳なく思っております<(_ _)>

 苦労して音を取る(半年前~)
→重ねてみて楽しくなってくる(合宿くらいまで)
→でもいつまでもキマらない響きにこれじゃヤバいと焦りだす(5月後半、決定打は1週前合わせ)
→苦労してカタチにせねばともがきまくる(ここ1週間)
→本番の集中力の中で「ああ、プーランクの音ってやっぱり楽しい」とようやく悟れる

ってな感じで、2回りしてようやっとプーランクの美味しさを再認識した次第です。

あれだけアカペラで歌わせておいて、ちょっとだけ挿入される弦の渋いフレーズが「チェロ4重奏」だってことに直前で気づいたり、ああもっとちゃんと(スコアを見て)勉強しとくんだったと思わせるツウ好みなツボもいろいろありました。

↑のような贅沢な曲作りのように大編成オケと大規模合唱団を要求しておきながら、室内楽的な精度できっちりとキメることを始終要求。
大人数の合唱で大きな音を要求されるとついなーなーになりがちな部分(特に音程)ですが、そこで終わらない音づくりをきっちり求めて下さった山下センセイ(とプーランクさん)に感謝です。我々は半分くらいしか応えられていないような気もしますが…orz
#大合唱らしい大合唱できっちり和音をキメる楽しさをがっつり味わえたのはタイジロウ先生のマイスタージンガーあたりからですが、あの時ハモりに命を掛けた第1幕冒頭コラールを褒めて頂いた一方で、曲の後半にはその集中力がとてもじゃないけどもたなかったという苦い思い出があります。

小難しい自問自答などもいたしましたが、今回のテーマは「音程は友情(byオノフジセンセ)」につきるのではないかと。


曲全体の仕上がりとは別に、今回の演奏会に向けて「自分は恵まれているなぁ」と実感できたのはカ○レのアルトの充実ぶり。
前回まで、いや今回も途中までは「自分が悪目立ちしていないか」ばかり気にしつつ録音聴いては凹んでいたのですが、合宿の帰り道に前回のブルックナーミサ3番のCDを聴いてふっきれました。1人1人を近くで聴けば自分を含めいろいろ個性が聴きとれるのですが、演奏を聴くとちゃんと「大人の女声パート」が1つにまとまっていて、「友情パワー」充実の1本の線でちゃんと動いてる!

#ちなみに昨年11月末の↑の演奏会の後、普段はスリコギアクションなしでは滅多に人を褒めないABセンセイがやたらベタ褒めしていたので雪でも降るんじゃ…と心配していましたが、本当にこの冬はよく降りました(爆)

前後しますが合宿のパート練習では皆さんの声と歌の充実っぷりと、ソプラノがさっき歌った旋律を同じ高さでアルトさんどうぞ~!という美味しい場面の直前を指して「もうここで楽譜たたんで帰っちゃいたくなる(byにゃいさんにやたら皆で同意)」という奥ゆかしさの共有を認識しまして。もう皆どれだけアルト職人なんだ、ってくらいとことんアルト気質。
(ちなみに練習の席は放っておくとアルトだけ後ろから埋まる…)

ああ、ここではよっぽどヘンなことをしない限りハミ出る心配をしなくていいなぁ、と悟ったのでした。
とても安心して思う存分歌えるアルト。幸せな境地です。
#まぁ、よくギリギリの線で「ヘンなこと」を試してみて修正かかるわけですが(大汗)

プーランクのスタバトでは
・大人のアルトの低い音をちゃんと聴かせたいところ(特に山下センセイ要求)
・男声合唱のトップラインみたいなところ
・ソプラノの旋律に「別の歌い手群」として応えるところ
と、通常営業の「混声合唱上から2番目」以外にもいろんな役割を担うことができて非常に楽しく、かつ勉強になりました。「旋律歌ごころ」はまだ足りないようですが、「次」の曲はそうも言ってられない位にパートソロが美味しいんだった…

内声の音の造りこみの面では耳が良くて影響力が大きくてコメントが辛口なGucci兄がなかなか出てこられなかったのがちと残念ではありましたが、来れた時にはいいシゴトしてましたし、愛娘ちゃんにも会えたからよかったよかったと。

ああ、あまりに長文になってその後聴いたマーラーとかハンマーとかハンマーとかの話を書きそこねてしまいました。
この話題はもう少し後で、別ネタとしてアップしましょう。
by cantotanto | 2010-06-08 00:27 | 本番でうたうこと
<< 「ネ申」のフォーレク、いただき... 無事に終演しました♪ >>