ふっふっふ。
生で(商業ベースの)ミュージカルをちゃんと見に行くのは、祖母に連れられて行った小学校1年生の時以来です。 今年の結婚記念日のイベントは、五反田にキャッツを観に行く、に決定しました。 (と世間様に堂々と発表する意味はないのですが。) 1980年代のロングランの時から気になっていたけれども、激戦チケット(しかも、何ヶ月も先の)を入手する手段も財力もなかったため、ずうっと諦めておりました。 突発的な思いつきから、希望の日の良い席を入手できました。ありがとうヤフ○ク! #でも、今となって見れば正規のチケット代はそんなにバカ高い訳じゃないのね。ヤフ○ク価格はさておいて。 CD&DVDで舞台の流れはすっかり把握しているcantotantoですが、これからダンナも一緒に盛り上がってもらうために、ダンナにもしっかり予習をしてもらいましょ。 ってな訳で、手元にあるのはこの3枚。(詳細書き足し&構成変更050625。やっと書きました) キャッツ ― オリジナル・ロンドン・キャスト アンドリュー・ロイド=ウェッバー / ユニバーサルインターナショナル こちらが、1981年(初演の年)にロンドンの舞台で録音されたもの(若干のカットあり、とのこと)。もちろん英語版でございます。英語のブックレットとは別に、LP時代を髣髴とさせる白い紙を折りたたんだ日本語対訳が封入されていました。 劇団四季ミュージカル 「CATS」オリジナル・キャスト 劇団四季 / ポニーキャニオン こちらは、劇団四季による日本語版。録音年は書いていない(!)けれども、CD封入ブックレットの解説が1989年1月と記されているので、少なくとも'80年代の収録、でしょう(日本初演は1983年)。 ↑と聴き比べると、音節数の少ない日本語で、いかに原語の音の感じを活かした訳詩をはめているかがわかって面白いです。 ・ブックレットの写真のラム・タム・タガーが、白い。 #四季のHPによると「エルヴィス・プレスリー風の白い衣装からミック・ジャガー風に変わった」のが現在のタガーだそうです。 キャッツ スペシャル・エディション / ユニバーサル・ピクチャーズ・ジャパン Amazonレビュー等は前に売ってたヴァージョンをご参照ください。熱いです。 こちらの映像版は1998年にロンドンのキャストで舞台とは別に「舞台映画」みたいな感じで収録されたもの。基本的にはミュージカル公演の舞台と同じように進みますが、カメラワークを意識した演出、更に舞台上でのカラクリが期待される場面で安易に映像上の特殊効果が使われている(例:マジック猫ミストフェリーズのマジック場面でCGのビームが…)点がちと残念です。 とはいえ、私が持ってるのは同じロンドンキャスト映像の香港版をこれまたヤ○オクで入手したもの。 字幕は中国語と英語のみですが、歌詞も英語ですから英語字幕で苦もなく追えます。 ただし、この香港版、後半はなぜか字幕のタイミングが数秒早い方向にズレていて、ちゃんと読もうとするとかなりどきどきします。日本語版はそんなことないだろうな。 #日本語版にはメイキングが付いているということを発見。今からamazon予約なら割引も大きいし、買っちゃおうかなぁ…。 さて、それぞれのディスクの収録曲の違いにざっと(思いつく限り)触れておきます。 キャストの違いまでは語れません。すまぬです。 [Act-1] 1. オーヴァチュア Overture これはそのまんま。インストルメンタルな序曲です。電子音っぽさは日本版の方が強いかな。ある意味非常に80年代的。 2. ジェリクルソング Prologue ~ Jellicle songs for Jellicle cats 猫たち勢揃いのおなじみナンバーです。個人的には、「(男声)上のC(ツェー)まで出せるのか♪ (女声、本当に上のCで)アー!」というくだりが好きなのですが、生舞台でちゃんと毎回下がらず出ているのかちょいと心配です。あと、これを早いテンポで歌われると意味わかんない人はわかんないだろうなぁ。ちなみに英語版では"Bigin with a C"と言っているので、ただ「Cまで出す」だけでなく、「いきなりC」の難しさをしっかり語っています。 あ、そうそう、この部分、日本語版では「天使に届くメサイヤ」を歌えることになっていますが、英語版で「歌える曲」として挙げられているのは「ロッシーニのデュエット(って、あの曲?)」と「シュトラウスのワルツ」と「メサイヤから何曲か」です。情報量多し。 3. ネーミング オブ キャッツ-猫の名 The naming of cats ~ The invitation to the Jellicle Ball 皆でささやき系の曲というより語り。日本語版では音節数の足りなさを(情報量を落とさずに)リズムを付けない散文調の語りソロを挿入することでカバーしています。 これを聴くと猫を飼ったときに変な長い名前を付ける必要性(?)を感じます。 4. ジェニエニドッツ-おばさん猫 The old gumbie cat これ、好きなんですよ。特に英語の歌詞が。 音節数の制約から情報量が落ちる日本語歌詞もなかなかいい訳に収めています。 She sits and sits and sits and sits → あんまり座り続けて なんて、なかなかいいですよね。この訳詞の問題は後日別記事で立てようかな。 昔昔、CATSのCMで使われていたタップナンバーはこの曲の後半です。 英CDのみこの曲が3番まであります。あと、歌っている猫が女声(他は若手リーダー(笑)のマンカストラップ)。 5. ラム・タム・タガー-つっぱり猫 The Rum Tum Tugger ロック調のナンバー、ロック調の歌い方、なのですが、どの録音もあまり声が通らない(恐らく、音域と歌い方と伴奏のうるささから)のが残念。 タガーは結構面白いことを言っているのですが、何回か聞き込まないと歌詞が入ってきませんでした。生舞台はちゃんと聴こえるかなぁ…。 DVDでの腰ふりはかなりスゴいです。 6. グリザベラ-娼婦猫 Grizabella ここで一気に重いナンバー。DVDでの彼女の避けられ方は凄いものがあります。 ちなみに「引き裂かれたコート」と歌われ、彼女もぼろぼろのコートをまとっていますが、本当は英語のcoatには「動物の毛並み・毛皮」の意味があるから着てなくてもよかったのですよね。 7. バストファージョーンズ-大人物? Bustopher Johns ええ、大人物です。この政治家、80年代の日本語版では「内需拡大、これこそが今日の大課題」と歌っていますが、この歌詞、時事ネタでどんどん変わっているようです。「構造改革」ってのもあったようですが、今のバストファジョーンズさんは何て歌ってくれるでしょうねぇ。 8. マンゴジェリーとランペルティーザ-小泥棒 Mungojerrie and Rumpleteazer 「家族(The family)」を困らせるこそ泥猫カップルです。ランペルティーザの声はどの録音でもアニメ声系の女声ですので、そういうキャラなのでしょう。 DVD版のみ長調のコミカルな曲に替わっています。アクロバットすごーいっ(大車輪!) 9. デュトロノミー-長老猫 Old Deuteronomy タガーがしっとりと(!)紹介する長老ナンバー。とても長生きした彼は英語版によると「9匹の妻を埋葬した、いや、99匹かも」ということなのですが、日本語で触れられるのは「愛する妻の笑顔が 何よりも彼のなぐさめ」と、一気に家庭的に。神秘的なナンバーで神秘的な長老と紹介されている点では変わらないのですけどね。 *ここにDVD版のみ”The Great Rumpus Cat"の曲が入ります。 サイバーな猫さんとして登場でびっくりです。しかも、胸にRマークw 歌はマンカストラップ。タガーが吹くバグパイプもいい感じです。皆で犬に扮装する被り物がなかなかよい。 10. ジェリクル舞踏会 The Jellicle Ball ここでダンスナンバー。やはりDVDはよいですねぇ。真っ白なヴィクトリアにじゃれかかる黒猫ミストフェリーズのバレエコンビは美しいです…って、これは冒頭のシーンか。 11. メモリー Grizabella, the glamour cat ~ Memory グリザベラが歌う、名曲メモリー。静かに、1幕が終わります。 [Act-2] 1. 幸福の姿 休憩後もしっとりと、長老が優しめテノールで歌う曲で導入です。 2. ガス-劇場猫 Gus: The theatre cat 年老いた芝居猫が「昔の役者は良かった」と語ります。本名は「アスパラガス」というのもまた良し。介護役のようにつく雌猫のジェリーロラムが彼を紹介するのですが…。 3. グロールタイガー-海賊猫の最期 "Growltiger's last stand" including "the ballad of Billy McCAW"(英CD) 「ガス」の若い頃のはまり役、劇中劇です。ガスとジェリーロラムが「大海賊猫グロールタイガー」と「彼を騙す悪党雌猫グリドルボーン」に扮しての立ち回り。グリドルボーンとシャムネコ軍がエキゾチックな役回りなので曲はどこか中国風ですが、日本語版では「Chi e la?」「Mi Amore!」というイタリア~ンなやりとりがはさまれたり、英語版では人のバラードを挿入しちゃったり、ある意味やりたい放題です。 *DVDでは、この劇中劇、カットされています。ガスの語りにかぶせてグロールタイガーらしい影がすっと合成されているくらいで…。だから、ガスとジェリーロラムの早替わりも想像がつきません。 4. スキンブルシャンクス-鉄道猫 Skimbleshanks 鉄道猫って、なんだそりゃ、なんですが、文句なしに楽しいナンバー。 英国の夜行列車にはモーニングティーは欠かせないようですw 5. マキャヴィティ-犯罪王 Macavity 劇中何度か場をかき回しに来る犯罪猫がここで紹介され、若手リーダーマンカストラップと戦った上で長老をさらいます。何か凄い。 紹介ナンバー中、彼は「あらゆる法則を破り続ける」と歌われていますが、英語版によると「the low of gravity(重力の法則)」まで破るようです。脚韻を踏むって素敵です(名前にご注目を)。 6. ミストフェリーズ-マジック猫 Mr.Mistoffelees バレエメインの猫の1人、ミストフェリーズが踊りまくります。先述の通り、DVDでのマジックはCGに頼っている感がありますので、舞台でのマジックがどうなるのか、楽しみです。 7. メモリー Memory ここでトリのメモリーですね。カラオケで結構歌います。 あの方が歌うからこその”I was beautiful then”なのですね。ううう(涙)。 8. 天上への旅 The journey to the Heaviside layer ここも英語と日本語の対比が面白いところなのですが…。たぶん生舞台ではそんなこと考えていられないと予想しております。 9. 猫からのごあいさつ The Ad-dressing of cats やっぱり長老の歌声はどの録音もよいです。 最初に日本語版を聴いたあと、真剣に「次に猫を見かけたらご挨拶をっ」って思ってました。やってみたくなります。 うわぁ、早く生で見たいです。いや本当に。 ここ数年、「結婚記念日前後の週末は合唱練習も踊りの練習も休んで2人でどっか行く」を忠実に守ってきたのですが、今回行き先を「夢と魔法の王国」でも「郊外に小旅行」でもない形で、「敢えて東京で宿泊+観劇」に設定したのは… それぞれ、土曜の練習 in 東京 にちゃっかり出る ことがウラ目的だったりする…(おいおい)。 #ニチヨウノCATSアトモウタッテキテイイデスカ?>ダンナ
by cantotanto
| 2005-06-03 12:58
| ミュージカル
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