コロとコルスとコラールと…@バッハさん
教えて!情報整理のためのネタです。
#本当はマタイ練習している方が多いタイミングで投げねば、と思っていたのですが、もう本番直前ですね(汗)
##聴かせていただくのを楽しみにしております♪ >G○C関係者各位

とりあえず白クマ社ことベーレンライター版、J.S.バッハさんの宗教曲(→青表紙)を前提として、「合唱」を表す3つの単語の使われ方をこう↓理解しているのですが、正しそうでしょうか?
異論反論反例賛成意見、どれもお待ちしております。
#一応「クリスマスオラトリオ」を練りつつ出てきた疑問を、受難曲あたりを参照しつつ整理してるだけです。

Choral[コラール]←英語の「合唱の」という形容詞(コーラル)とは別。
ルター派から始まった、プロテスタント礼拝中で「会衆が皆で捧げる宗教歌」として作られた音楽。主旋律は平易で歌いやすい(音域はさておき)。現代の「讃美歌」は4声とも会衆で歌える感じだけど、バッハさんのそれは「コラールらしい、わかりやすい主旋律(大抵ソプラノ)」と「残りの声部で(タテ線は一応揃えているけど)やたらフクザツな伴奏」という感じで大変な気がする。
#マタイ受難曲に至っては、同じ主旋律の曲が何度も出ることばかり印象に残って、下3声が毎回違うことをやっていることはなかなか顧みられてない気がする…(涙)

たぶん、バッハさんは聖歌隊にコラールを仕込んで、会衆には一番聴き取りやすいソプラノの旋律に合わせて(オクターブ下げて構わないから)歌ってもらおうとしたんじゃないかな、と想像してみます(すみません、文献調べればありそうですが想像で止めときます)。

平易な主旋律(合唱の単声部ないしソロ)と技巧的なソリストが掛け合うパターンも曲の分類は「コラール」ですね。

内容は「現在(聖書時代ではなく、それを過去としてとらえて礼拝(演奏)を捧げている時点)の私(=歌い手達、礼拝の会衆。拡大すれば聴いているだけの人達もか)」目線の主観的な「祈り」。現在目線なので、オチは全て知っている形。生まれた赤ちゃんに名前を付ける前に”O Jesu,"とか呼びかけちゃったりしてます。
作詞の年代にもよるのでしょうが、折り目正しい定型のきれいな韻文。コトバ遊び好きとしては「声に出して美しいドイツ語」として大いに楽しむべきだと思っております。


Chorus[コルス(英語読みだとコーラス)]
物語の中で「役」を演じている合唱(バッハさんの想定では聖歌隊)。
ソリストが「福音書朗読者」や「イエス(←クリスマスオラトリオでは歌いませんが)」のような「役」を演じるのと同じ様に、「天使の群れ」とか「羊飼いたち」とか「エルサレムの群集」とかのセリフを合唱曲にしたものがコレ。
セリフなので、出典が聖書なら(散文として翻訳を経ている)ドイツ語では全然韻文じゃない。

「役」になりきりだから「(イエスを)十字架に付けろ!」と群衆役コルスで叫んだすぐ後のコラール(←礼拝の会衆目線)で驚いたり嘆いたりするのも矛盾はないわけです。


Coro[コロ]
一番悩んだのがこれなのですが…。たぶん、「コラールでもコルスでもない聖歌隊の出番」がこれに相当。
それじゃあんまりなので、「礼拝時に会衆を座らせて、聖歌隊がレベルの高い音楽としてお披露目する技巧的な『合唱曲』」という感じじゃないでしょうか。
巨大編成のマタイ1曲目なぞ、「聖歌隊本隊」とは別に「2軍」と「ファーム育成中のお子様(上手い子は聖歌隊の上2声担当に上がれたはずなので…)」までお披露目する壮大な計画だったのかもしれません。二重合唱は技量を揃えていたかもしれませんが。
(6/28追記:ナマで聴いて気が付きました。あれは2教会の「聖歌隊+楽団」セットが競演するための曲ですね。)

テキストはコラールと同じくきれいな定型韻文、現在目線の祈り(これはオラトリオの場合)。でも旋律はコラールよりずっと複雑にしてメリスマあり、フーガありで全然違う音楽に仕上げています。そういやモテットやカンタータ(のコラール以外の部分)と同じような雰囲気の曲が多いかもしれませんね。
…って書いたら、白クマ社のモテットやカンタータでも、確かに「合唱曲」は”Coro"のようでした。出典が聖句でも関係なし。コルスは「役」を演じる時だけのようですね。


…ってな感じで合ってますでしょうか(不安)


ちなみに、クリスマスオラトリオ第1~3部の資料を一通り作った後に、ちょうどか~のさんの日記でご紹介のあったこちら↓に飛びついてしまいました。
#と言いつつ楽○ブックスでポイント増しキャンペーンのタイミングを狙って発注しちゃったわけですが(舌)

対訳J.S.バッハ声楽全集
/ 慧文社
ISBN : 4905849810

著者ご自身が書かれているように、歌詞の進行と使われている単語を想像しやすく、かつ読みやすい日本語で非常に勉強になります。
曲の内容をつかむためにパラパラと斜め読みをするのにもいいかも。とにかくわかりやすい訳文です。

何と言ってもバッハの膨大な数のカンタータを含め、全声楽作品の歌詞を網羅していること自体が感動モノです。しかも出典をきっちり網羅している!(感涙)
う"んだば!

一応自力翻訳をやっている…はずなので、プログラムに使う訳文はちゃんと自分で作る信念は曲げないでおきます。
うまく「参考書」として使って行きたいものです。
#ちなみにテキストの底本が白クマ社じゃないらしく、コラールではない合唱は皆”Chor"でした。残念。
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by cantotanto | 2008-06-27 00:45 | 合唱曲
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