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Tempus est iocundum ~ タノシイ音楽の時間デス♪(←ちょっと違うけど)
ついこないだ本番終わったばかり(そしてレポートもまだUPしてません)なカ○レですが、
珍しいことに明日からもう次のステージのシーズンインです。

たぶん5年ぶり4回目の演奏になる予定の「カルミナ・ブラーナ」、何もかも皆懐かしいw
しかも本番が炎のコバケン…も魅力ではありますが、自分にとっては十数年前ジュ○スで初めてこの曲演った時以来のABセンセイ合唱指揮でこの曲、というのが楽しみであります。そうそう、白鳥テナーソリストはお家芸の某淳ちゃんです。

そして4回目にして初めて手にしたのが…あ、カルミナの楽譜、手書きじゃなくてちゃんと写植されてる!
(注:以前は正式な楽譜が手書きモノだったのです)
ちゃんとした印刷になったとたん、たくさん付いてるスタッカートとかアクセントがやたら目立つようになったのは気のせいでしょうか…。勿論表紙はネズミが回…してる訳じゃないけど運命の女神の車輪→でございます。


さて、オルフ作曲「カルミナ・ブラーナ」は同名の膨大な量の詩集から作曲者が抜粋した歌詞で校正されてまして、オルフさんの手腕ですごく神々しくなってる曲が実はすごくしょうもない詩の一部だったりとかします。
学生時代に大学図書館でこういう本↓

全訳 カルミナ・ブラーナ―ベネディクトボイエルン歌集

筑摩書房


注:今売ってるのはプレミアム状態の中古デス

で気合を入れてオルフさんの発掘元を探したことがあるのですが(…ちなみに私、当時文学部学生ではありません)

聖母マリアか美の女神ヴィーナスを讃える歌のように扱われるラスト前の第24曲「ようこそ、もっとも美しい方 Ave, formossisima」は、確かにそういう最上級の賛歌っぽい歌詞なのですが、実は独り身男がナンパにトライし成功するまでの長~い詩の中の「カノジョ、お茶しない?」程度の「きれいなお姉さんに声を掛けてみるときのセリフ」だったり(マジ)、

「お若い殿方、私を見て、お好きにしていいのよ」とソプラノが繰り返す「小間物屋さん、頬紅を下さいな Chramer, gip die varwe mir」は娼婦さんのイロっぽいセリフの曲なのですが、この出典は実は聖書劇。「イエスに出会う前の乱れた娼婦生活を送っていたマグダラのマリア」さんのお言葉でした。詩の後半では改心したマグダラのマリアがこの部分の反対パロディみたいな返歌で嘆いていたりするのですが、オルフさんはそんなところ使っちゃいません。ちなみに元の詩集でも前半戦の方が気合が入っているんですけどね(微笑)

ってな訳で、実はコレ、カルミナウンチクをいくらでも語れる、非常に楽しい本となっております。
#オルフさんが使っていない詩が、軽く200編以上載っているはずですが。

学生時代は手元に置くなんて考えられなかったけど、今気になって見てみると当時の定価が7000円ほど。絶版となった今は中古が1.8万で出てたりすることに気付き、とっさに「あるうちに買っておけばよかった」と思ってしまったのでした。
いかんいかん、本ばかり集める前にまずうたわなくては。
by cantotanto | 2008-12-07 01:32 | 合唱曲
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