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やっぱり「指輪」はいいですなぁ… ~ライトモティーフの話~
ここのところ古め合唱で少々煮詰まり気味なので、クルマBGMくらい毛色の違うものを掛けてみました。

Metropolitan Opera Gala (2pc) James Levine's 25th Anniversary
/ Pioneer Video  LC0173  1996/2005

中古で見つけたこちらを。


まだ全部は観ていないのですが、オペラの名シーンを、レヴァインがお世話になった大御所たちが次々うたう、という感じの豪華企画モノです。
#えっと…曲によっては女声大御所の絵とマッチしてなかったりするのですが…ルサルカ、とか…。

で、久しぶりに、これええのお、って思ったのが、「指輪」。
James Morrisが、片目を隠さずにヴォータンの「ワルキューレ」最終シーンをじっくり歌います。

例によってクルマ運転中なので、曲アタマの字幕なんかまともに見ていないのですが、最初に金管がパーンと鳴るだけで「お、この曲、ワーグナーかな」とわかる、「らしさ」。
そして、ほんの10秒ほど聴くだけで、音楽が「ワルキューレのモチーフの変形」から「ヴァルハラのモチーフ」に移っていくことがわかります。この時点で、作品とシーンまで目星が付きます。
しばらくすると、ドイツ語が聞き取れなくても、字幕が読めなくても、彼の語りの中で「火」と「恐れを知らない英雄」が語られていることがわかる、非常にわかりやすいテーマの提示。

勿論初見(というか初聴か)じゃ何がなんだか、なのですが、一度ストーリーをじっくり追ってしまうと、ワーグナー後期作品「お約束」のライトモチーフがしっかり刷り込まれて、やみつきになるのです。特に「指輪」だけはハマる、というヒトが多いのも、無理ないのかもなぁ、とこういうシーンを聴くたびに思います。
#ちなみに、近年の研究によると食べ物のほうの「やみつき」は甘いものと脂っこいもので動機付けされやすいそうです。なるほど、「火」とか「英雄」とか、そんな感じだなぁ…。 


最高神であるはずなのに、さまざまなしがらみに縛られて思うようにならないヴォータンが、父思いで賢い最愛の娘の神性を奪って人間のヨメにしないといけない…ガラコンサートではブリュンヒルデの懇願の後からなのでヴォータンの1人芝居ですが、物言わぬ娘の瞳を見つめて語られるアリアは真に迫っています。そして、娘がただの人間に持っていかれないように、恐れを知らない英雄だけが通れる火で彼女を護ることを約束するのです(先述のシーン)。娘を眠らせた後、火の神ローゲを呼び出すシーンではこれらのテーマがもっと力強く演奏されて、「語られていること」と「ここで起きていること、更にそれに迫る運命」との距離感をくっきりと浮き彫りにします。うーん。いいなぁ。

久しぶりに、「指輪」の全曲ぶっ通し再生なんかやってもいいような気がしてきました。って、べらぼうな時間がかかるのですが。ちなみにDVDはメトのBOXモノなのですが、私がDVD再生機を買う前に、「いつか観るぞ」と購入してしまった「コレクション第1号」でございます。


あ、そうそう。「指輪」の「ワルキューレ」以降、繰り返し語られる有名な「英雄のモチーフ」は、

♪~おーそれーをーしーらなーいー えーいゆーーだけがー

と日本語で唱和しながら観ることとしております…って、やっぱり変かなぁ。
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by cantotanto | 2006-04-11 02:04 | オペラ
ワイドレンジ有名曲♪ Rossini:Una voce poco fa
仕事帰りの小レッスンで、以前センセイに「この曲どう?」と言われていたこの曲を掛けてみました。

ロッシーニのオペラ「セヴィリアの理髪師」のロジーナのアリア、Una voce poco fa(今の歌声は)。もちろん原調のメゾソプラノ版で。

えっとね、E~FisGis~って始まる入りメロディや、速いパッセージで一気に下のGisまで降りてくるところなぞはすごく歌いやすいんですが、やっぱりこの曲、基本的に高い曲であることを再認識。

↑で出て来たのの2オクターブ上のGisをしっかり張れないと格好つきませんし、やっぱり最後の締めはロッシーニらしく、EFisGisAH,H,E~♪って決めないと面白くなさそう。

ってな訳で、「次の内輪音楽会までの半年間で曲中で安定して使えるHを用意しておく」か、「より今の声域と声質に合った曲にスイッチする」かを選択しなくちゃいけません。歌ってて気持ちがいい曲ではあるんだけどなぁ。明るいし、軽いし、元気だし。でもト音記号の五線をはるかに超えるGis→Hの2オクターブちょいは広すぎます。

以前齧った「アルジェのイタリア女」イザベッラのCruda sorte(むごい運命よ)といい、ロッシーニの「賢い女性のコケティッシュな決意表明」的な歌は面白いし、歌ってて楽しいのです。

もう一個あらためて勧められたのはモーツァルトの「皇帝ティトの慈悲」のズボン役セストのアリア。こちらも気になりますが…どうしようかなぁ。
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by cantotanto | 2006-03-14 02:42 | 独唱&重唱曲
幸せの青い鳥は自宅の庭にひっそりといるものらしい。
合唱団その2の内輪音楽会(千人本番の翌週)で歌うアリアが決まりました。

内緒にしておくネタでもないので晒しておくと、ロッシーニの「アルジェのイタリア女」からイザベラのアリア、"Cruda sorte!"(酷い運命よ)。

えっと、全然聴いたことなかった上に、楽譜上にどう解釈して良いやらの装飾音符がいっぱいで、最初のレッスンはたどたどしく音を確認するだけで終わってしまいました(指導者に失礼ですな、それじゃぁ。)

これは録音で確認せねば、と思い立ち、地元の石○に出向いて、まずは「輸入CDバーゲン」の棚をごそごそしていましたら…

Ewa Podles - Rossini: Arias for Mezzo-soprano / Morandi
Gioachino Rossini Pier Giorgio Morandi Hungarian State Opera Orchestra / Naxos

こんなNaxosのCDが通常780円→600円の特価販売になっていまして、その1曲目に入っていることに気付いてしまいました。


…このCD、持ってる………(大汗)


えっと、買ったまま未開封で、そのうち聴こうと目立つところに放置してあった、あのNaxosディスクじゃないですかっ。

という訳で石○では別のセール品+新譜を買い(おいおい)、今日のクルマ移動で早速聴いてみました。Cruda sorte。

いやぁ、どうしてこの時代のメゾのアリアって、あんなに能天気そうな譜面をこんなにシリアスに歌うことを要求しちゃってるんだろう(いや、軽いところ、コケティッシュなところもあるんですけどね)。
ドニゼッティのラ・ファヴォリータの記事で採り上げた"O mio Fernando"もそんな驚きに溢れてました。

いい曲です。確かに音域と声質も先生の指摘どおり割と合ってそう。

…なんですが、こんなに早口な曲、本当に対応できるのかしらん。かなり怖いです。
#えっと、内輪ネタとしては「女か○たさん」な感じの曲、と言えばよろしいでしょうか…。
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by cantotanto | 2005-08-01 01:05 | 独唱&重唱曲
混声による同声デュエット モンテヴェルディ:アリアンナの嘆き
この寒さ(!)で風邪気味なので寝ていたのですが、目が覚めてしまったので1本投稿。
#夜型定着はヨクアリマセン。

a0036057_12552130.jpgモンテヴェルディのマドリガル+宗教曲集です。ジャケット裏の曲目リスト下には「ルネ・ヤーコプス指揮」とだけ書いていて、指揮者がいるんだから合唱曲も入っているだろう、と買ってみたら歌い手2人、ソロ+デュエットの曲集でした。
#実は合唱版の「アリアンナの嘆き」を探していたのです…。メゾソプラノのソロ曲でした。ううう。
##本日の釣果040813@魔法の塔でご紹介したLa Venexiana Live!収録の「アリアンナの嘆き」もやはりメゾソプラノソロ曲でした。合唱版の録音はないのか~~~?
(この話でピンと来た方は下のMore…へどうぞ。)

指揮者として名前が出ているルネ・ヤーコプスは自身もカウンターテノールの歌手のようですが、デュエットの1人としてカウンターテノール歌手のダニエル・ボルストにソプラノを歌わせています(こういうのをソプラニスタって言うの?今時は)。もう1人はメゾソプラノのギュメット・ロランス。
つまり、タイトルにある通り、混声にして同声のデュエット。実際には2声部の音域が近く、「軽くなりすぎない音域のカウンターテノール」と「重くなりすぎず適度に色気がある音域のメゾソプラノ」の融合と対比が楽しめます。日頃、海外の録音でカウンターテノールがアルト声部を受け持つような曲のアルトをどう歌うか結構悩んでいますので、この2人の共演は勉強になります。

タイトル曲は前述の通りメゾソプラノのアリアですが、歌い出しがいきなり「Lasciate mi morire(私を死なせてください)」というへヴィなものです(この1曲目はイタリア歌曲集 1(リンクは中声用)の2番目にも収録されています)。
この録音では、熱くなりすぎず、「音楽」を大切に守りながら「嘆き」を表現していて、聴きやすい感じ。中声部~低声部がいい声なので、この辺りでの感情表現(ひたすら嘆き+怒り)の乗せ方がきれいかな、と思います。これはメゾ好きの意見かもしれないけど…。
なお、アリアンナって誰だ、 "O, Teseo,"ってどんな呼びかけだ、と思っていたら、アリアンナ→アリアドネ(クレタのミノス王の娘、ミノタウルスの姉)、テゼオ→テセウス(ミノタウルス退治後、アリアドネをクレタ島から連れ出すが、ナクソス島であっさり捨てる)だったんですね(参考サイト)。で、捨てられた女の嘆き、という訳。納得。まぁ、その後の彼女は幸せになるんですけどね(関西弁の参考サイト)。なお、このアリアが入っていたオペラ「アリアンナ」は残っていないそうです。きっとメゾソプラノ活躍の美味しいオペラだったろうに残念。

<DISK情報(CD)>
アリアンナの嘆き~バロックの巨星モンデヴェルディの世界
ヤーコプス(ルネ) モンテヴェルディ コンチェルト・ヴォカーレ ボルスト(ダニエル) ロランス(ギュメット) / キングインターナショナル
スコア選択: ★★★★★

カウンターテノールによるソプラノと、メゾソプラノが同音域で絡み合う。人間の声を楽しめる美しい1枚。高音張り上げの派手な演奏を求める人には向きません。楽器は落ち着いた音の演奏で、BGMにも使えるかも。

モンテヴェルディ(1567-1643)
入っている曲
1. 『オルフェオ』のトッカータ  (器楽曲)
2. 「西風はかえり」 マドリガーレ集第9巻より
3. 「ああ、お前は何と愛らしいのか」 マドリガーレ集第7巻より
4. ロマネスカ「ああ、恋する人はどこにいるのか」 マドリガーレ集第7巻より
5. 「アリアンナの嘆き」 (メゾソプラノ独唱)
6. 『ポッペアの戴冠』よりフィナーレ「ポッペアとネロの二重唱」
7. 「ニグラ・スム(Nigra sum)」 『聖母マリアの夕べの祈り』より (カウンターテノール独唱)
8. 「美しきかな、わが友よ」 『聖母マリアの夕べの祈り』より 
9. 「2人のセラフィムが」 『聖母マリアの夕べの祈り』より 
10.「おお、祝福されし道、幸せな歩み」
11.「主よ、われは心より汝に感謝せん」
12.「地より逃れゆけ、わが魂よ」
13.「すべての人よ、喜びの声をあげよ」
14.「神よ、われを助けたまえ」 『聖母マリアの夕べの祈り』より 

録音:1995年1月 ドイツ放送大スタジオ(ドイツ) デジタル
    1983年5月 シャトー・ド・ソーヴァン(フランス) ステレオ
    1995年6月 デジタル
    1979年7月 ステレオ

More…(アリアンナの嘆き …まだ見ぬ友へ)
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by cantotanto | 2004-08-16 04:32 | 独唱&重唱曲