冗談舞台は観て楽しもう! ホフナング音楽祭ライヴ@プラハの春1992
私が高校生くらいの頃だったろうか、楽器とオーケストラメンバーや動物を上手く組み合わせた、白黒の一コママンガのようなイラストのグッズが楽器屋さんに沢山並んでいた。鼻がトロンボーンになってる象、ひげが楽譜になってる猫、高い鼻に包帯をぐるぐる巻かれたシンバル奏者(何があったかは…想像できるがしたくない)等々。一緒に、そんな面白系タッチでオーケストラを紹介する絵本も並んでいた。表紙には「ホフヌング音楽祭」。

この音楽祭、そしてイラストの数々は、1950年代にイギリスで活躍した音楽好きの風刺漫画家、ジェラード・ホフナング(1925-1959。ドイツ生まれユダヤ人だが、活動の場がイギリスなので発音はディスクタイトル通り「ホフナング」が正しいだろう)の手によるもの。もっとも、音楽祭は彼の存命中に2回しか行われておらず、その後は彼の遺志を継ぐ冗談音楽好きによって数年に一度開催されてきたもようです。

今回のディスクは、1992年に「プラハの春」で行われたホフナング音楽祭を収録したライブDVD。少なくともDVDでのリリースは本作が初でしょう。
入っているチャプター数は10曲のみなれど、内容は濃い濃い。まず、チューニングだけで何回笑いを取ろうというのでしょう。曲間にお掃除に来たメイドさん(風格あると思ったら、ホフナング未亡人だそうでびっくり)が1曲軽く演出しちゃったり、かと思ったら掃除機がオーケストラの前で一緒に「演奏」したり、何でもありありです。

これ、ライブだから笑える、という臨場感というか、ヴィジュアル面での仕掛けが全部しっかり収録されていて、実に楽しいです。好き放題やるソリスト(という場面多数)に困る指揮者の表情。更に逆襲に出たときのしてやったり、という表情。セリフでの仕掛けはチェコ語ですが、ちゃんと日本語字幕も出るので一安心です。

本当は1曲1曲解説を入れたいところだけど、ネタばれになるので自粛しておきます。
一人で観ても、2人でデートがてら観ても、家族で観ても、面白いですよ。

あ、そうそう。テノールの方には申し訳ないのですが、テノール歌手というのはああいう仕組みで動いているモノなのだ、という偏見が自分の中に少々根を下ろしてしまったようです。

<DISK情報(DVD)>
ホフナング・ガラ・フェスティヴァル COBO-4324
/ コロムビアミュージックエンタテインメント
スコア選択: ★★★★★

やっぱり、冗談音楽の舞台は観てナンボ!曲の前後でも中でも、観て笑わせる仕掛けが満載です。出色はダブルブッキング騒動から生まれる「愛のコンチェルト」。デートで観てください。

<入っている曲>
1.オープニング-チューニング
2.大大序曲(M.アーノルド) w/4人の電気掃除機奏者
3.水道ホースと管弦楽のための協奏曲(L.モーツアルト/N.デルマー編)
  庭師兼水道ホース奏者:ペトル・ハスマン
4.オペラ「カジモドとジュリエッタ」よりアリア(ジャコモ・スカルラッティーナ/M.ネルソン改訂)
  テノール:フィリップ・ドーガン
5.愛の協奏曲(W.ジョゼフス)
  ヴァイオリン:チャールズ・スワート、カンディダ・トンプソン
6.序曲「レオノーレ」第4番(ベートーヴェン/M.アーノルド編)
7.オーケストラ・スウィッチ(F.バターワース)
8.「びっくり」シンフォニー(ハイドン/D.スワン編) いろいろ出てきます
9.「人気」協奏曲(F.ライゼンシュタイン) ピアノ:パヴォル・コヴァーチ
10.アンコール(W.ジョセフス)
指揮:パヴェル・ヴォンドルーシュカ(2,5~7,9,10)、トム・バーグマン(3,4,8)
演奏:プラハ交響楽団 Prague Symphony Orchestra
オーケストラのメイド:アネッタ・ホフナング
収録:1992年5月31日 プラハ、スメタナホール(ライヴ)
演出:トーマス・バーグマン、アネッタ・ホフナング
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by cantotanto | 2004-09-15 03:06 | 語り系&冗談クラシック
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